アスベストは、耐熱・対磨耗性にすぐれているため、建築材や製品に広く利用されてきました。
その一方で、アスベストを吸い込むと、数十年後にがんなどの病気になることが知られていました。
しかし、近年アスベスト関連の仕事に従事しない人たちのなかにもアスベストによる疾患にかかる人がいることがわかってきました。
建築業や石綿製品工場など、ある程度の量を一定以上の期間吸った人に多いことから、労働者だけにみられる職業病と考えられてきました。
2005年にはクボタのアスベスト工場周辺の住民にアスベストによる疾患が発症し、職業以外のアスベストによる健康被害が大きな問題になったのです。
日本では、他の先進諸国に比べてアスベスト対策に遅れをとり、アスベストの全面禁止が施行されたのは平成18年のことです。
しかし、アスベストが新しく使用禁止になっても、私たちのまわりには、これまでに建物や製品に使用されたアスベストがたくさんあるのです。
これらを全て取り除くまで、アスベストの危険がなくなることはありません。
皆さんの周りにある古いアスベストが工事や解体で壊されたり、改修されれば、周りにいる全ての人々に害を及ぼす危険があります。
アスベストから子どもを守ろう
アスベストによる疾患は、はじめて吸った時点から数十年後に起こることがわかってきました。
ということは、若いうちに吸うほど危険ということになります。
アスベストについて知識を得て、子供たちを守りましょう。