1.X線検査は無意味です!
アスベストを吸っても、健康への影響が出るのは数十年先のことです。
すぐに、咳などがでても、アスベストそのものの影響とは考えられません。むしろ工事などに伴う粉塵によるものの可能性が高いと思われます。
心配だからといって、すぐにX線検査受けても、アスベストを吸ったかどうかは分かりません。無用のX線を浴びるのは、かえって健康によくありませんので、やめましょう。
2. アスベストを吸ったのか調べましょう!
まず、本当にアスベストを吸ってしまったのかを確認しましょう。
その建物、 場所にアスベストはあったのでしょうか?
アスベストと似たロックウールでは なかったでしょうか?
建物の工事の場合、建物の設計図、写真などから判断することができます。
実際にサンプルがあれば、業者に依頼してアスベスト(石綿)とかどうか調べてもらうことも出来ます。
アスベスト除去工事の場合は、役所に届け出が出ているはずですので、それで確認することもできます。
もしアスベストがあったとしたら、
- どんな種類(吹きつけ、石綿含有建材あるいは製品名)
- アスベストの種類(クリソタイル、クロシドライトなど)
- 吸った時間
などを確認しましょう。
建物のアスベストを吸ってしまった場合は、建物の建設年や設計図、写真なども保存しておく とよいでしょう。
これらの情報を得ておくと、将来のリスクを判断する手がかりになります。
3. 衣服や部屋のアスベスト
事故などでアスベストを吸った可能性がある場合は、衣服をビニール袋に密封しておけば、後で専門業者にアスベストがついているかを調べてもらうことが出来ます。
その後服をいったん洗濯すれば、アスベストは水に流れて飛散していたのか確認できなくなります。
一方、部屋などにアスベストが撒き散らされた場合は、掃除機を使用してはいけません。
アスベストは大変軽い物質なので、ふわふわと飛び、さらに撒き散らされてしまいます。
アスベストの除去には専門の機会が必要ですので、業者にご相談下さい。
4. アスベストを吸ってしまったようだ
アスベストによる病気があらわれるのは、最初にアスベスト(石綿)を吸ってから10年後から数十年後です。
アスベスト(石綿)を吸ったからといって、すぐに病気になるわけではありません。
また、アスベスト(石綿)を吸っても、全ての人が病気になるわけではなく ならない可能性のほうが高いのです。
心配しすぎることはありません。
病気になるリスクを減らす工夫をしながら、普通の生活を送ってください。
(参照: 「アスベストによる病気にならないために」)
5.受診する場合
10年以上前にアスベストを吸ったことがあって、症状(参照:アスベストでおこる健康障害)がある人は、医療機関への受診をお勧めします。
アスベストによる病気の診断や治療には、高度に専門な知識や経験画必要ですので、アスベストに詳しい医師のいる医療機関を選びましょう。
受診の際は、アスベストを吸った状況、種類、期間などを書き留めて持参しましょう。
お住まいの近くの専門病院については、保健所にお問い合わせください。